10 考えて 3 だけ書く?読者を置いてけぼりにしない情報開示を意識する!【星海社座談会の抜粋】
第24回 星海社 FICTIONS 新人賞座談会 にて、受賞作「傭兵と小説家」に対する論評で、以下のようなコメントがありました。
林
台詞の中でキャラクターや設定の補強ができていることに加えて、我々の言う「10考えて3だけ書く」がきちんとできている方でしたね。
櫻井
すごく謙虚な姿勢を持っている方なんだと思うんですよね。読者との距離感を見誤らないようにしてる。
- 「10考えて3だけ書く」
- 「読者との距離感」
10 考えて 3 だけ書く。
こういう失敗、よくしています。。。
- 一生懸命練った設定だから地の文で長々と説明するも、そのせいで 物語の展開を遅らせてしまう
- 物語の展開だけでは説明できていない設定 を地の文で補完する
行き当たりばったりに書いている私は特に陥りがちな罠です_:(´ཀ`」 ∠):
上に書いた2点がダメなところは、以下のチェックポイントで判断できると思います。
- その説明は本当に「今」必要なことなの?
- 読者が置いてきぼりになっていない?
「必要なタイミングで、必要な情報だけを開示する。」
世界観を作り込んでいると、ついたくさんの文量を割いて解説してしまいたくなりますが、直近の展開に必要のない情報だと読み手は退屈してしまうので、注意したいですね。
冒頭の編集者コメントをまとめると......
10 考えて 3 だけ書く。
作り込んだ「10」の設定を背景に、必要な「3」だけの情報を開示することで、物語に奥行きを持たせられる、はず!!
読者との距離感を見誤らないようにする。
読み手は少しずつ物語の世界に入り込んでいくもの。
最初からたくさんの情報を提示されても飲み込めないから、読み手のペースに合わせて適切なタイミングで情報を開示していくこと!!
さいごに
「物語が進むにつれて、少しずつ謎(キャラの設定や世界観)が明らかになっていく」
欲を言えば、地の文に頼るのではなく、「物語の展開」・「キャラのセリフ」に、必要な情報を内包させる。
そういうふうに物語を組み立てることで、読者が退屈しない小説になるんじゃないかなと考えます( ^ω^ )